赤羽に残る本サロの実態を確かめた瞬間であり、本サロを制覇した瞬間であった。
⇒東京都北区赤羽 本サロ潜入調査・第一話 イメージクラブ『○○○○』前半
⇒東京都北区赤羽 本サロ潜入調査・第一話 イメージクラブ『○○○○』後半
⇒東京都北区赤羽 本サロ潜入調査・第二話 パブサロン『○○○○』昭和の客引き
⇒東京都北区赤羽 本サロ潜入調査・第三話 パブサロン『○○○○』vs本番
萌マン 分給1000円

コトは成した。本サロはあった。見てのとおりだ、わたしは見つけた、都内に残る最後のエデンを、自らの手で発見した。
噂の検証のため単身現地へ飛び、関係者を見つけ情報を入手、実体験をもって真偽を確かめた。さらに真相を掴んだだけでなく、しっかりと男の役割も果たした。
萌も満足だろう。年老いてなお女の役割を果たせたのだから。
もしかしたらまだまだイケる、そう思っているかもしれない。
疲れで起き上がれないシートの上で…
とりあえず、はだけた胸とマン開きの脚は閉じてほしいところだが。。
それにしてもあっけない戦いだった。対面から終了までわずか10分経つか、経たないか、、分給1000円、立派な商売だ。
事後…
ようやっと萌が起き上がった。見るからに身体が重い、騎乗位が堪えたのだろう。
起き上がると、胸を隠すでもなく、下を隠すわけでもなく、わたしのチソコからゴムを抜き取り、おしぼりで簡単に拭き取った。その後、やっと胸を隠し、同じようにおしぼりでアソコをぬぐい、脱いだ黒パンツを穿き直し、こう囁いた。
「気持ちよかったみたいね。うふふ」
勝ち誇った顔をしばきたくなったが、「ですね、ありがとうございます」と笑顔で返しておいた。
なぜなら萌にはまだまだ頑張ってもらわなくてはならない。赤羽本サロについて聞きたいことが山ほどある。機嫌を損ねては意味がない。
萌は後処理が終わると、「すぐ戻ってくるね」と、席を立った。
すべてのものを欲するは人の業
下半身丸出しで取り残されたわたし。
ズボンはどこだ、パンツはどこだ、、、と探してみたがみつからない。
そういえば、、あっそこだ!!
遮蔽用のパーテーションに掛けられたズボンを取りにいこうと思ったそのとき、後方からの足音に気づいた。
咄嗟にシートに腰かけ、息を殺す。けたたましい笑い声が近づいてくる。男の声も混ざっている。
萌ばかりに気を取られていて忘れていた、、怪物がもうひとりいたことを。
入店からずっと啼いていたもののけが、交尾を終えて男を見送ろうとしていた。
わたしはパーテーションの隙間からその姿を確認しようと、声を殺した。
おあつらむきに、わたしのシートは一番先頭、退路となる階段付近は照明に照らされ明るい状態だ。この明るさなら瞬間とはいえ姿を確認できるだろう。
伝説のUMAをいきなり2人も確認できるなんて…僥倖だ!!
酒やけしたダミ声が一歩一歩と近づいてくる。あと少し、もう少し、そろそろ姿が確認できるはず…
はっっ、ハゥッ!!?
平田のババアだった。
本サロおそるべし。。萌が可愛く見えた。
萌のおしゃべりヒットパレード
数分後、萌が戻ってきた。
私をみて、「えーまだパンツはいてなかったの??」とおどけた。
わたしはその言葉で我に返り、ズボンをはいた。
まだはっきりとは戻らない意識のなかで萌のおしゃべりタイムが始まった。
「よく来るのこういうところ?」
「いや、赤羽は初めてです」
「へーそうなんだ、でもどうして赤羽なの?」
「すぐ近くに引っ越してきまして…」
と体のいい嘘をつく。合わせるように飲み屋が多いなどの地域情報へと話を移していき、、
「赤羽はこういうお店って多いんですか?」
真相に迫った。
萌はいちどわたしを見てから視線をそらし、昔を懐かしむように遠い目をして答えた。
「もう少しあったんだけどね、、いまはここ入れても、2軒、いや3軒かな…」
「それって『○○○○』ってお店ですか?」
「そうそう、そこもそう。あっ!! もしかして行っちゃった?? ダメだよあそこは!!」
「えっ?? どうしてですか、、後で行こうとしていたんですが」
「ダメダメ絶対にダメ。だってボッタクリなんだもん」
「へっ? ボッタクリ、、ですか。客引きのおっちゃんはそんなこと何も言ってなかったですけど…」
「なんて言われた? 一万円ポッキリとか言われてない??」
「そう言われましたが、違うんですか??」
「もう、ほんと無知ね。お兄さん遊びなれてないでしょ。客引きの言うこと信用してたらここじゃ遊べないよ」
「すみません、先日田舎から上京してきたばかりなもので…色々教えてもらえませんか?? 赤羽のこと、、、」
ここから萌のトークが加速、おしゃべり萌のスイッチが押された瞬間だ。
その中身は風俗歴から男遍歴、恋話、悲しい出来事、そして赤羽本サロの裏事情まで多岐に渡った。
それらをざっとまとめてみた。
ナレーション、石丸 謙二郎(世界の車窓から)。語り、泉ピン子で想像ください。
萌の風俗歴は長い。もうかれこれ20数年になる。本サロ歴も長い。ざっと風俗歴の半分はそっち系の店だという。
実は赤羽には先程名前が挙がったお店のほかにも、もう1店舗本サロが現存していて、萌はそこでも働いていたそうだ。
萌が言うには、そこもぼったくり店舗で、最初に支払うお金は、さしずめ「入場料」といったところらしい。中に入ると、「たけのこ剥ぎ」とまではいかないが、なにかと理由をつけて金銭を掠め取られるようだ。
ただ、話を聞くにつれて、一般的に言う「ぼったくり」とは異なる類いであることがわかった。
萌はしきりに「ぼったくり」と口にしていたが、厳密にはチップ、現代で言うところの課金ではなかろうかと思われる。
初回に支払う金額でも最低限の抜きはある。ただそれは本番行為、もしくはそれに準ずる行為であって、そのうえに金銭を積めば、さらにより良いサービスが提供される、、という仕組みのようだ。
それを表すエピソードとして、こんな話を語ってくれた。
本サロ嬢という生き方

今ではまともになったんだけどね、、昔はシートじゃなくってベッドが敷かれていたの。とっても大きなベッドだったわ。そこでなんでもできた。意気投合すれば、3P、4Pだって、お尻を開発されたのも、そのときが初めてだったかな。
お酒も飲んでいたからみんなはちゃめちゃ。仲のいい女の子呼んでさ、その子たちに5000円ずつ払ってさ、、3Pって楽なんだよね。挿入されるか、適当に舐めてるかだから、わかるぅお兄さん。
ああ、いい時代だったな。なんでも許された面白い時代だった。
お金もらって生でバンバンやっていた子もいて、まぁそれはいまでもいるんだけど、妊娠して何回も堕ろして。
私はやらないよ、やらないけどさ、、みんなバカだよね。男も女もバカばっかり、たった1万円そこいらで生でして中に出すなんて。
だって我慢汁で妊娠することもあるんだよ。外に出すからとかじゃないから。病気の問題もあるし、でもね、そういう私もね。。うぅん、お店じゃないの、違うの。。
お・と・こ、、昔ちょっとね。悪い男に捕まっちゃって、、ってもう何度もだね。ほんとにダメなおんな。ダメ男ばかり好きになる。
私も色々あった。ヒトのことなんて言えない。でもさ、過去があるから言えるの、いまは絶対に生ではしないって決めてるの!!

まとめると…
2018年5月現在、赤羽の本サロで、ぼったくりじゃないのは萌が在籍しているお店だけで、残りはすべてプチぼった。
とはいえ、サービス自体は追加なしで受けれるものの、結局のところ、なにかに理由をつけてなし崩し的にいくらかは取られてしまう。
課金は、数千円からいっても1万円ほどで、あくまでもチップ的な意味合い、そして対価のぶんだけ受けられるサービスは確実に良くなるらしい。
ぼったくりと言えば、ぼったくり。しかし、どこか義理人情、もちつもたれつの香りがしなくもない。
良くも悪くも昭和の遺物、欲望に駆られ、裏の魅力にとらわれ、最後までの言葉を信じたのは、ほかでもない自分自身。
ホームページもなければ、明文化されたシステムも料金説明もない。あるのは男女の駆け引きとその結果に対する営みだけ。最終的には自己判断。ぼったくられたからと言って文句を言うのはお門違い。
なぜならそれが裏家業、裏風俗、本サロというものなのだから。
裏の魔性に魅せられたのは、他ならぬあなただからなのだから。
SM × おっぱぶ というパワーワード
あと、ことのついでに、ひげダルマに聞いた「SMおっぱぶ」についても尋ねてみた。
「あのお店はねぇ、実は私も詳しくはないんだけれど、なんか女の子が頭巾をかぶってるみたいなの、顔が見えないようにというか、ほらお店の名前もあれでしょ…」
「あっ、なるほど、そういうことか。。もしかして、、くのいち的な??」
「そうそうそれ、だから拘束されたり、叩かれたり、縛られたり、必殺仕事人みたいなイメージなのかしら」
(なるほど、くのいちから小道具を使って責められるおっパブ、揉まれたり、吸われたり、洗濯バサミで挟まれたり、お痛をすると殺られる可能性もある、、まさに仕事人、これはおもしろい!! よしこの後イッてみようか…)
「ちなみにあそこもぼったくりよ」
「ふぁっ?? そこも~」
「うん、確かそうだったはず」
「ちなみに、女の子の年齢って、20代とかいます??」
「アッハハハハハ…まさか、いるわけないじゃん!! ふつうに考えて40代、それ以上ばかりよ、20代なんているわけないじゃない、バカねぇ」
「やっぱりですか。。」
潜入調査を終えて
こうして、萌とのひとときは終わった。
時間にして約25分に満たない短い時間であったが、収集した情報の中身を考えると、十分元が取れたようにも思える。
挿入してすっきりもしたし、萌も満足そうであったし、なにより真相を得た。
正直なところ本番はおまけみたいなもので、本サロの存在を確認できたことが一番の収穫だろう。
わたしはこのあと、収集した情報をもとに最後の店舗の確認に向かった。萌に聞いた道をなぞり、赤羽駅前ロータリーを越えてバス通りへ入ると、、、あった。
怪しげな看板、怪しげな客引き、まさにザ違法風俗店、そう聞いたからかもしれないが、本サロの極みという風貌だった。
東京都北区赤羽、、、
再開発が進み街並みが綺麗になった。都心にも郊外にも抜群のアクセスを誇り、しかしながら昔ながらのイメージが影響してか相場より地価が安く、学生、ファミリー世代を中心に人口も増えているという。
大衆酒場ブームに乗り、せんべろの街として日夜賑わいを見せる反面、その裏ではまだまだ赤羽らしさも残っている。
それが、なつかしのキャバレーであり、JK風おっぱぶであり、ピンサロであり本サロだ。
時代は変わる。平成の世も終わりを迎える。古きものが新しきものに変わり、世の中は便利になっていく。しかし、古きものがあるからこそ新しいものが光り輝くという現実もある。
変わらないことを良しとする古き良き場末サロンが、ひとつの文化として残っていくことを心の片隅で願っている。
編集後記

長々とご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
赤羽には本サロが存在した。東京の都心に近い、決して田舎でも郊外でもない地域に、しかも平成が終わりを迎えるこの時期まで現存している。
その存在には薄々気づいておりましたが、実際に目の当たりにすると、なんだか不思議な気持ちです。
個人的には之にて調査終了、再び突撃する予定は(いまのところ)ございませんが、読者の皆さまのなかには「本サロ」を体験してみたいという物好きな方もいらっしゃるでしょう。
そこで、冒頭お約束しましたとおり、記事内に登場したすべての店名を公開いたします。
ですが、ここでは公開いたしません。公にすることの影響の大きさを考えて、専門サイト「ピンサロまとめ」にて最終報告書として公開させていただきます。
赤羽を自走した地域情報「赤羽のいま」と合わせてお読みいただくと、ぐっと赤羽の街が身近に感じられると思いますので、どうぞご参考ください。
この度は最後までお付き合いいただき誠にありがとうございます。
次なる本サロ調査に向けてのモチベーションアップのため、感想などコメント頂けましたら嬉しく思います。
⇒「ピンサロまとめ 東京都北区赤羽・本サロ潜入調査 最終報告書」