「ここってガールズバーでは…」
プレイを回避するために咄嗟についた嘘。それに対して大笑いで返すオンナ。現場に漂う不穏な空気。
ヤバいぞ バカイチ!どうする バカイチ! 2019年最初のピンチをどのように切り抜ける??
前半はコチラ⇒「【場末サロン潜入記】巣鴨『アカデミー』現存する最古の形に近いピンクサロン・前半」
貫けば真実
オンナは一瞬 きょとんとした、、と記憶している。だが、その後すぐに…
「へっ、はっはは、あはははは、いま、いまなんて言った?ここがガールズヴァーだってぇ??あっはははは、まじでいってんの、ひぃー可笑しい、ひぃー」
「あっははひゃひゃっ、、(ちらっとわたしの顔を見て)なにその顔、プーッぷ、ププ、、、へっ?え”っ” まじで、まじなの?」
とまた大笑いし始めた。
予期せぬ答えがツボにはまったのか、それともわたしのシリアスな顔にウケたのか、オンナは狭い店内に響き渡るぐらいの大声で笑い転げた。
私も連られて引き笑う。
「あはははは、、ち、ちがうんですか?」
「ひぃーひへっ、まじでいってんの?ここが、ここがガールズバーだって?ひゃあひゃっあはははは、、、
。。なわけないじゃん!!」
急にピタッと真顔になり、ドスのきいた声で言った。
動きを止め私の目を寸分離さず見つめてくるオンナ。
(や、やばい、バレたか。だけどこのまま通すしかない。ここで、「ですよね~」なんて引いてみろ、オンナの機嫌が悪くなるだけだし、その流れでサービスに移行されたくもない。
ここはもう、(嘘を)突き通すしかない!!)
「ええっ、ガールズバーじゃない、、?? だったら何屋さんなんですか?」
困惑しながらも真顔でシラを切り通す。さらに続けて…
「ガールズバーじゃない?キャバクラ?えっでも隣は飲食店だし、正面にはガールズバーがあったし、、じゃぁここは、、いったい…?」
まるで異世界にまぎれこんだかのように混乱の体を続けると、その姿にオンナも本気さを感じてきたのか…
「ねぇ、ほんとにガールズバーだと思ってんの?」
と、にわかには信じられないというような表情で聞いてきた。
まだ半信半疑たが、表情からはさっきまでにはない真剣味が感じられた。
尋問
ここからオンナの質問攻めが続いた。
なぜガールズバーと思ったのか。風俗には行ったことがあるのか。どこから来て、いまどこに住んでいる。ピンサロを知らないのか?なぜ巣鴨に迷いこんだのだ。
などなど。
わたしの「嘘」を暴こうといろいろな質問を投げかけてくるが、そのつど私は真摯に真面目に嘘をつき通した。
女性の経験はほぼない。風俗は先輩に連れられて2回ほど利用しただけ、という無知で陰キャな男を演じに演じた。
オンナは次第に私の言葉を信じていった。そして得意気に風俗、さらにはピンサロというものの存在と仕組みを簡単に説明してくれた。
そのうえで、言い放った。
「ここはそれ、そういうところ!会話するだけじゃなくて女と遊ぶところなの。ねっわかった!わかったらささっと下を脱ぎな!時間がないからもう始めるよ!」
最悪の言葉で想定外のシナリオが展開された…が、それでも私は動かなかった。
ここまで来たら徹底抗戦あるのみ。残り時間はのらりくらりと右から左に受け流すのみである。そこで最後の言葉だけが聞こえなかったかのように…
「ピン・・サ・ロですか。そんな遊びがあったんですね。巣鴨には他にもあるんですか、、そのピンクサロン??ってやつ。へぇ―凄いですね。勉強になるなぁ~」
と頑なに無知を演じ、そして言った。
「でも今日はガールズバーだと思っていたので、そういうことはまたにします。そういう気分になったときに、、えーとお名前は…?」
「●●」
「またここへ来て●●さんにお願いしますね。そのときはスッキリさせてください!」
と、これ以上ペースを握られぬよう、遠巻きではあるがはっきりとサービスをお断りした。
だが、オンナは動じなかった。
「そうはいっても私はこれが仕事だから。気分じゃなくてもヤルことはやらないとダメ。それに男でしょ。ちゃんと勃つんでしょ。だから早く脱いで!」
「い、いいや~勃ちますけど、急にそんなこと言われても、それにこんな丸見えな場所でなんて…」
「誰もいないし、それに何事も経験だよ。別にいいじゃん、金払ってんだし、さぁさぁ早く!」
「いや、え~しかしですね~」
と何度も行き来していたら、ここで援軍が現れた。。ただし、オンナの。
援軍 vs 後詰
突如マイクアナウンスが鳴り響いた!!
「○番シート、くっちゃべってばかりいないでさっさとサービス開始してください。キャバクラじゃねぇんだから、ったくよぉ!!」
まさかのクレームアナウンス!しかも、舌打ち付き!
このときオンナが見せた、「ほらね。」というドヤ顔が今でも忘れられない。
「…残りどれぐらい時間あるんですか?」
もう逃げきれないと覚悟を決めた私は残り時間耐えることを決意した。
「10分もないね。」とオンナはいった。
「だったら今日はもういいということで…」
「ダメっ!!!」
食い気味に遮られて、、、強引に唇を奪われた!!
(やらなきゃ意味ないよ)
そう命じられていたのだろうか。恰幅の良い体を寄せてきて、というよりは体当たりをぶちかましてきて、その勢いで横に弾かれた私に覆いかぶさるようにして、、、濃厚接吻。
「う”ぉ”ぇえ”””」
加齢臭とも腐敗臭とも言えないような臭気が口腔内に充満した(ような気がした)。脳内には「ガキの使いの」おばちゃんのキスシーンが浮かんだ。
「ん”-ん”-んん”-んー//」
息を吸い込むまい、唾液を飲むまいと必死に抵抗する私。いったいどれぐらい接吻されていたのだろうか。そしてどこまで続くのかと意識が遠退いていくその時、、、
チリンチリン~♪
まさかの援軍。それも私の!
このタイミングで新規客が現れた!!
場末の交わり
現場の空気が変わったことで、オンナが手を止めて体を起こし、接吻を中止した。続けて身体を起こす私を、オンナが覗き込んでくる。
してやったり、といった表情のなかに空気を壊されたという表情が垣間見えた。
私はそれに苦虫をかみつぶしたような表情で応えた。
入店してきた男は私たちの右斜め前に座った。そして座るや否や立ちあがり、ズボンとパンツを下ろして座り直した。
それを見ていた私にオンナが言った。
「ほらね、そういうとこなの、、ねっどうする?する??しない??」
答えに窮していたら待機場から女が現れ、駆け足で男の席にダイブした。
ふたりは顔なじみのようだった。
「あぁーもう来てくれたの、嬉しい!ぶちゅぶちゅ~ん ん”ん”//っぁぁ~ン」
女(推定年齢50以上)が抱き着きついたと同時に見せつけるようなベロチューが始まった。
狭い店内に”じゅるじゅる”とした唾液音を鳴り響かせ、Vシネのベッドシーンのように熱いキスを交わしながら女が器用に服を脱いでいき、ものの数秒で乳が剥かれ、舐められ、舐めて、互いの欲望をぶつけるように激しい交わりへと変化していった。
それは普段学園サロンで目にするような薄い交わりではなく、長年連れ添った夫婦が久しぶりに再会し、涙ながらに体を絡め合う情熱的で愛情深い濃密な交わりだった。
私はオンナに向き直り、、言った。
「今日はこれで失礼します。誠に申し訳ございません」 心の底から神妙に詫びた。
オンナは全てを察したように、「いいのよ、気にしないで。」と答えてから.…
「お客様お帰りでーす!!」
とドスの利いた声でスタッフに告げた。
私はコートとバッグを手に取り、オンナに会釈をして逃げるように店を出た。
最後 扉を開ける際には、「はいどうも、ありがとぅございますねぇ」と嫌味を言われるのも仕方がないと思った。
光と闇は表裏一体
夜は更けた。
思えばこれが2019年の初キスであり、初ヌキだった。
どうして記念すべき一発目にここを選んだのか。事後2ヶ月、、その理由は思い出せない。いや思い出したくないし、ここで語るべきでもない。
ひとつだけ言えることは、興味本位で場末に行ってはならないということだ。ましてや『アカデミー』クラスのリアル場末は絶対にダメ。万にひとつ間違っても美人なんて出てこない。
だが、それでも楽しんでいる方がいて、安い値段でサービスしてくれる女性がいる。後から入ってきた男性も常連さんのようで、入店するや喜々としてフルチンになっていたし、女性もめっちゃ嬉しそうにフルチンに向かってダイブしていた。
そんな常連さんの聖域を、場末を愛する男女のオアシスを邪な気持ちで侵してはならない。あわよくば抜けたらいいや、、なんてキモチで行ってはいけない。心からそう思った。
仮に怖いもの見たさでも社会見学でもいい。兎にも角にも一度足を踏み入れたら、ヤルことはヤル!少なくともその気持ちを持たなければ失礼にあたる。
私は今回の出来事を通じて、心からそう思いました。
そして今回の体験を経て、改めて現代サロンにおける学園系の素晴らしさを再認識し、池袋に着いたその足で東口にダッシュし、フリー要員ではありましたが、当時はそんなことすら欠片にも思わないほど、気持ちのいい射精ができました。
これが私の2019 本当の初ヌキです。
闇があるから光が輝く。光があるから闇を魅力的に感じる。場末も学園サロンも同じピンサロです。区別こそすれど、差別はせずに共に楽しんでいければ、、、と心新たにまた活動していきたいと思います。
不快な描写もあったかと思いますが、最後までお読みいただき誠にありがとうございます。