前半はコチラ。
つづき。
至るところから卑猥な擬音と軽妙なトークが聞こえていた。
去る一ヶ月前はオープン初日とあってテンポのいいユーロビートだけが聞こえ、基本周囲から擬音や笑い
声は聞こえてこなかった。だが、今宵は違う。
チュッパチュッパ。ジュッポォゥ~。アッッアッ…ンゥッ!え~すごいぃ~。ホントニ~。嬉しぃ~など…。
擬音にまぎれて明らかに若い!ヤングの声が聞こえていた。数にして3名、4名、いやそれ以上…。とにかく店内は賑わっていた。
完全遮蔽の空間に視認は出来ずとも妄想はできる。嬢が来るまでの間、耳を済ませ音と声を聞きながら近
隣で行われているであろう卑猥な行為を妄想していたら…
嬢が来た。
「こんにちわ~」
明るすぎず且つ暗すぎない。至って普通のテンションで現れ、「○○」と名乗った。外見に強いてあげるような問題点は見つからない。ルックスも普通でスタイルも細すぎず太すぎず、胸も大きすぎず小さすぎず‐中肉中背。
また性格も出会いの挨拶から分かるように、明るいタイプでもなく、かといって暗いタイプでもなく、一言で言うなら受身‐自らペラペラおしゃべりをしてくるようなことはなく、ただ聞かれたことだけに答える‐そんなタイプだった。
正直、受身といえば聞こえはいいが、見る人から見れば無気力。換言すれば「ヤル気」がない。そう見られてもおかしくない嬢だった。
ゆえに、トークは一向に盛り上がらず、合間合間に微妙な沈黙が流れた…が、嬢からはトークはもちろん、キスはおろかプレイを始めようという仕草すらなかった。
……
……
沈黙の静寂が空間を支配する。
さて、ここはどうするべきか。どのようにしてこの沈黙を打開するか…。私は三つの方法を考えた。
一つ,このままトークをつづけ盛り上がるのを待つ。
二つ,下ネタを放ち、それを切欠にしてプレイへ移行する。
三つ,おもむろにキスをする。もしくは乳を触る。
以上だ。一つ目は言い換えれば、嬢から何かしてくるのを待つ…とも言えるが、これに賭けるにはあまりにも危険。下手をしたら全く何も起こらないまま時間だけが過ぎてしまうかもしれない。いや、きっとそうなるだろう。
次に二つ目。これは私が良く使う手だ。例えば「おっぱい大きいねぇ~」「何カップ?」などと尋ねながら、相槌を打ちつつそのまま触ってしまう手法。大抵の場合、ボディタッチが始まれば否応なくキスにも応じるため、流れに乗じプレイに入ることができる。
が、この嬢の場合は、「おっぱい大きいねぇ~」と尋ねても「そうかな…」と軽くあしらわれるだろうし、現に彼女はそんなに胸が大きくない。この状況で「おっぱい大きい?」と尋ても「いや小さいし」とサクッと言い返されることは火を見るよりも明らか…。
こんなことから私がとった手法は三つ目。強制的に開始する方法だ。
では現場を再現しよう。
……
……
沈黙が空間を支配するなか…
ガバッと嬢の肩を抱き、いきなりのキスッ!そして間髪入れずにセーラー服の上から乳を揉み弄る。
急なことに嬢は多少驚いたようだが、抵抗はしない。そのかわり舌を絡めてくるようなこともない。言うなれば全面降伏。無抵抗。ただキスをされ、ただ胸を触られている。まるで気のないオヤヂに抱かれている援交少女。早く終わればいいのに…というような態度だった。
この愛のない愛撫は数分続いた。時折「柔らかいねぇ~」などと言うほかは、基本沈黙。嬢は目を見開き少し気だるそうに座っては、私が乳を揉む姿を声も出さずに見ていた。
数分後、この微妙な空気に耐えかねた私は、てっとり早く逝くことを決意し、自らズボンを脱ぎ始めた。嬢はそれをみてようやく脱衣を脱ぎ始める。
情報では全裸でのくんずほぐれつプレイが可能とあったが、なぜかこの日は上だけで、スカート&パンツはそのままだった。
またフェラもせっかくのロングフラットシートにも関わらず、至って普通の体勢で行われた。シート奥の壁にもたれ足を伸ばす。その間に嬢が入り、膝を床に着き腰を屈める。いわゆる四つん這いの体勢。この体勢でフェラは進んだ。
チュパチュパチュパ。
シコシコ。シコシコ。シコシコ。シコシコ…
チュパチュパチュパ。
シコシコ。シコシコ。シコシコ。シコシコ…
少し口に含んで滑らせた後はひたすら手コキ。何とも単調で何とも分かり易い手抜きだった。
体勢的に下も触れなし、胸も触りにくい。更に言うなれば嬢は上半裸で視覚的にも楽しめない。それでいてこの単調な手抜きフェラ…。
せっかくスタッフが気を利かせて前回とは別の嬢を付けてくれたのに…、せっかくのロングフラットシートなのに…、せっかくの再訪なのに…
この体たらく。
もはや何を況や…である。私は目を瞑り全神経を愚息に集中し、早々に逝くことを求めた。
不思議なものである。これほど愛のない単調な手コキフェラでも神経さえ集中させれば逝けるのだから…。
「逝きそう」
私は一言そう伝え、無音の沈黙の中、ただ果てた。いや、果てたというよりは“出した”と言った方が適切だろう。射精に伴う快感はあったものの、普段覚えるそれとは雲泥の差だった。しかも逝ったと分かった瞬間にしごくのを止めたため、全て出しきることができず、虚しい残尿感のようなものが体内に残された。
その後は簡単に処理されて、しばし談笑。とは言っても相変わらず沈黙が続くので、フラワーコールの前に嬢自らの意思で一時退席。私はその間にズボンを履き、更にはコート&マフラーを着用し、もし時間が残っていてもスグに店を出れるよう準備した。
そして、実際そのようにした。
エレベータに乗り、扉が締まるそのとき、嬢が明るみに照らされた。ルックスは決して悪くない。スタイルもそう悪くないし、性格も言うほど悪くないと思う。ただ受身なだけで、ただヤル気を感じられなかった。
思えば今回の再訪…
スタッフも懇切丁寧で消毒の類もバッチリ。店内環境は相変わらず優秀で、オープンの頃に比べて嬢の数もレベルも数段アップしている。その証拠にこの日、プレイ前もプレイ中も来客が耐えなかった(キャンペーン特価ということもあると思われるが…)。
ところが、私に付いた嬢は無気力だった。ヤル気を感じられなかかった。しかし、ヤル気がなかった。無気力だったのは私も同じ。あろうことか私は今回も全裸にはならず、ロングフラットシートに横になることもしなかった。
同士からの情報があったとはいえ、当初の目的が薄れていたとはいえ、嬢にヤル気がなくともせめて自らは全裸、そして横になるべきだったのに、なぜかそれをしなかった。恐らく強引に全裸、横になっていれば、もう少し楽しいプレイになっただろうと思う。
それが、無言の圧力。沈黙のマジックに掛かり何もすることができず、再訪にも関わらず今回もまた何ひとつ目的を達成することができなかった。
二回連続で何の成果も得れず。こんなことは久しくない。『パラダイス』との相性が悪いのだろうか…。
しかし、そんな中でも一筋の光明を見つけた。
それはこの『パラダイス』が確実にレベルアップしていることだ。嬢の数もそうだし、嬢のレベルもそう。今回私に付いた嬢はたまたま?少しご機嫌が悪かっただけで、容姿やスタイルに問題はない。
また別にこの日4名近い嬢を見たが、皆明らかに若くコレと言ってアウトという子もいない。それに周囲から漏れ聞こえる声を聞いても楽しくプレイしているのが容易に分かった。
そんな中なぜ私だけ…というような気もするが、決して『パラダイス』が駄目だというような気はしない。着実に確実に激戦区池袋で戦える陣容を整えている。後はどれだけ徹底したサービスを嬢に叩き込めるか。「フラ系」はその辺が徹底している。ゆえに人気店なのだ。
本音を言うと…
相性の悪い私はしばらく様子を見るだろう。しかし、矛盾するようだが皆さんにお伝えしておきたい。この『パラダイス』捨て置くような店ではない…と。
この言葉を最終的な総括とさせていただき、今回の再訪記を了とする。
ご参考になっただろうか。それでは今日はこの辺で…。