この出会いにより、ひげダルマとの信頼関係が崩れ、それどころか、わたしはさらに赤羽本サロの真実に近づくことになった。
⇒東京都北区赤羽 本サロ潜入調査・第一話 イメージクラブ『○○○○』前半はコチラから
⇒東京都北区赤羽 本サロ潜入調査・第一話 イメージクラブ『○○○○』後半はコチラから第二話 パブサロン『○○○○』 気のいい客引き
ひげダルマとの会話を終えたわたしは、三度赤羽の夜へと消えていった。
その方法としては、約2~30分ほど時間を潰し、再びひげダルマの元を訪れるだけでいい。後はなすがまま、流れままにコトは進むだろう。
おそらくは年増の婆が出てきて、少しくっちゃべって、舐められて、ゴムをして、はいどうぞ、といったところか…

こちらとしては、なんとか気合で射精して、婆からも情報を得ることができればなお最高だ。
ひげダルマは20代なんて言ってたが、間違いなく40代以上、下手をすれば60手前もあるかもしれない。それにボッタクリの可能性だって捨てきれない。
しかし、いまそんなことを考えても仕方がない。偶然にも発見したのだ、、都内最後のエデン、本サロを。
楽園を見つけたのなら突撃あるのみ。あとは野となれ山となれ。仮にボッタクられてもそれはそれでネタになる。
鳴かぬなら 釣られてみよう 客引きに

さて、そうと決めたら時間を潰すだけ、、約30分、健全なピンサロならジャストタイム。おあつらえ向きに『アイコレ』の看板が見える。

※赤羽屈指の人気ピンサロ店(健全店です)
だが抜いてしまうと嫌になる。1日1発、賢者モードは長いタイプだ。この1発は本番のために取っておかねば、、、と向き直ったところで、とあるお店の客引きが視界に入ってきた。

白のシャツにスラックス。細身で長身、気が弱そうな風貌、いかにも場末サロンの客引きといった感じだ。
視界には入って来るくせに、目を会わせる風でもなく、声を掛けてくることもない。だからといってスルーかというとそうでもない。
すれ違い様に、聞き取れない声でボソボソとなにかを囁いてくる。
普段であれば当然スルー。しかし、このときは本サロ発見の興奮そのままに、さらに客引きの気弱そうな外見も影響してか、自ら釣られてみた。
つかぬことをお伺いしますが、ところで何屋さん??
「ここは何屋さんですか?」
前置きもなくさっそく核心に迫る。
客引きは「釣れた!」とでも思ったのか、急に態度を変えて、笑顔を見せ、ゴマをする様に…
「ピンサロになります」
と答えた。
なかば拍子抜けの答えに、「はぁ、ピンサロ、、ですか。」と返す言葉にちからが入らない。しかし、その声を聞いた瞬間、客引きの目が爛々と輝いた。
そして、例の言葉が放たれたのだった!!
「最後まで『も』あります」
さらに続けて…
「普通の『も』あります」と。
してやったりとはこのことか。男はなぜかドヤ顔だった。気弱な態度が少し力強く見えた瞬間だった。
赤羽に2店舗目の本サロ発見

※パブサロン『○○○○』の外観、調査の最後に店名を公開します。
本サロへ導く扉の前で、得意げな表情を見せる客引き。今にも店内への扉を開こうとしている姿を前に、あえて詳しく尋ねてみた。
「最後」と「普通」の違いを。
「最後までなら10000円。普通のサービスなら6000円。普通のサービスとはいわゆるお口でのピンサロサービスです。最後までは、ご想像通りのサービスです」
客引きは簡潔ながらも分かりやすく、わかり切った質問にも面倒がらず丁寧に答えてくれた。そのうえで、物腰低く、両手を揉むように摺り合わせ…
「宜しければいかがですか。どちらでもすぐの案内ですので…」と高身長の腰を折り曲げ勧誘してきた。
わたしは少し悩むような仕草を見せ…
「10000円ポッキリですか?あと女の子はいくつ位ですか?」と逆に尋ねた。
客引きはまたも簡潔に分かりやすく答えてくれた。
「はい。ポッキリです。それ以上のお金はビタ一文いただいておりません。あと女の子ですが、40代、、、前半です。」
前後半で明らかに口調が異なる感じではあったが、ともかくボッタクリではないようだ。それに女の子の年齢も大きな嘘をつかないところが好ましい。
さらに裏表のない接客に加え、待ちなし、すぐの案内ということもあって、わたしの心が目の前の客引きに大きく傾いていくのを感じた。
心の中でひげダルマの怪しい言葉が反芻する。
寝坊、若い子、ウチは良心的、地域に認められた本番サロン…
決めた!! ひげダルマは後日だ。
いま目の前に良心的で健全なデキルお店がある。わざわざ時間を潰してまで怪しく不信なお店に突撃する必要はない。
ここ『○○○○○○○』に決めよう!!
鉄は熱い内に打て!! 本サロはスリルのある内に行け!!
「そうですね、、せっかくなので、お願いしてみようかな」
目的を悟られないように、躊躇いながらお願いをする。
「ありがとうございます、、、ちなみにどちらを…」
「『最後』のほうでお願いします」
「ありがとうございます。それでは10000円になります。さぁさぁどうぞ中へ」
話が決まればもう逃さない。後ろにある大きな正面扉を開き、中へと招き入れ、間髪入れずに料金の徴収。そこから足早に2階へと駆け上がり、暗闇に覆われたブースへと誘導された。
「く、暗いっ!!」
場慣れしている私でも思わず言葉が出るほどの闇。客引きは「すぐに(目が)慣れますからね~」と取り合わない。さっきまでの親切が嘘のようだ。
シートは背もたれ付きのフラットシート、腰掛けた私にお茶を出し…
「じゃ女の子すぐ来ますんで」と、和風柄のパーテーションをブース入口に衝立て客引きは消えて行った。
BGMはあったか、なかったか。この辺の記憶がおぼろげだ、、、なぜなら後方から「もののけ」の雄たけびが聞こえていたのだから。
「ア”ア”あ”ぁ”~イグ?イグ?イグイグーあ”あ”あ”ぁいぃー」
ここは戦場、赤羽本サロの最前線へ足を踏み入れたことを改めて実感した。
つづく
to be continued
⇒次回、ついに本サロ嬢と対面する。赤羽に残る昭和の遺物とはいったいどのようなものなのか…こうご期待!