前後半の二部作品になります。続けてお楽しみください。
ダブル回転2000円以下、末端サロンの闇に眠る宝石
風邪をひいてしまい、二週間治らなかった。
「風邪は性病の罹患率を倍増させる」
広辞苑二頁分のことしか記憶されていない脳だが、その知識はあった。なので咳が出る間は大人しく過ごしていたが、完治
した途端、案の定暴れたい衝動が込み上げてきた。
道を歩いている女全てに興奮し、また、都内ピンサロ全店制覇したい気分だった。
全能感MAX。
そんな思い込みも一度イッてしまえば全て消失する。あまりに巨大な煩悩はぶら下げたままにしておけない。
すぐイッたほうがいい。
気がつくと、私は大塚駅北口を出ていた。安くヌケればいい、目を閉じれば相手は「白石麻衣」にも「武井咲」にもなる。
ちゅーことで、前もって調べておいた二回転1800円の末端サロン『ニューパピヨン』へ。
それなりに人通りがあるので、途切れた瞬間を見計らって一気に二階へ駆け上った。鞄に携帯をしまいながら、口を開けている店内を見ると、正面に立つ店員氏もまたこちらを見ていた。
時間にして5秒くらいだろうか。
「入るのか?」
「入る」
お互いテレパシーで会話した。(気がした)
財布を取り出し、店に入る。
「二回転1800円です」
三回転の可能性もあるわけだが、二回転の料金しか言わないのは、私が二回転顔だからかもしれない。
すぐさま案内され、左側前から二番目のシートに座る。私の他に客はいない。
「〇〇さん二番シートお願いします」
十秒後、嬢がやってきた。
うーん、四十歳腐女子って感じ。小太りでザ・日本人といった見た目。農村地帯の腐女子。
会話もそこそこに下を脱ぐ。おしぼりでRODを拭かれ、パックンチョ(森永製菓)
見た目は問わない、テクがあればよし!欠落した部分を他の何かで埋めようとする、それが人間だ。この嬢にとってそれはテクであるはず。
さて、どんな技を見せてくれるのか!
…
亀頭をソフトにストローク。
亀頭をソフトにストローク。
亀頭をソフトにストローク。
まさかまさかのずーっとこれだけ。
緩急無し!
飽きる!
イク気配皆無のままいたずらに時は経ち、気づくとおしぼりをRODに被せて嬢は消えて行った。
「〇〇さん、二番シートです」
次なる嬢が現れた。
うーん…眼鏡を外した「柴田理恵」。
しかしセクシーに見えなくもない。垂れてはいるが胸もそれなりのボリューム。
よし、サッと出してすぐ帰ろう。
「今日最後?」
太く低い声だった。
「そうです」
「遅い人?」
「遅いかもしれないっすねー」
萎えかけたRODに被さったタオルが取られ、すぐさまパックンチョ(234kcal)
またソフトで上下にストロークだが、こちらのほうが速い気がする。しかし工夫が無い。
バキュームしてみるとか、時たま手を使ってみるとか、色々あるだろうに。何で上下ストロークの一点勝負なのだろうか。
「ふりかけご飯丼一杯」
人はそれを完食できるだろうか。メインのオカズがあり、漬け物があり、味噌汁があり、そうやってようやく丼を平らげる。
この嬢は一階の松屋で定食を頼み、人間の真理に気づいてほしい。
時間は過ぎて行く。
嬢は仕上げに入ったらしく、速度が増す。しかし、ふりかけご飯のふりかけが増えたとて、ふりかけご飯には変わりない。
このフェラの起承転結はどこだ。
同じ場面が二倍速、三倍速で延々続く、そんなドラマありますか?
まぁそれはそれで前衛的なのかもしれんが、申し訳ないけどつまらない。そして、ドラマはブツリと幕を下ろした。
「ごめんなさい、無理だった。まだまだイキそうにない」
これ以上ないくらい端的に状況を説明され、終戦。
ピンサロ人生初の不発。
この不発弾、爆発させねば…
ちゅーことで、路上に吐き出された私は次なるピンサロを求め走り出した。
つづく。
後半はコチラ。再訪率
【女の子評価】 悪い
【店舗総合評価】 二度となし
管理人より
管理人感想は後半(つづき)に記載させていただきます。
記事の評価にご協力ください。
記事の感想をお聞かせください