こんにちわ。バカイチです。
今日は先日少し触れました「上野御徒町に根付くボッタクリサロンの『いま』」についてお話ししたいと思います。
ボッタクリとの闘いの歴史
思い返せば数年前、ぼったくり撃滅を掲げ、自らの意思でボッタクリに遭い、その手法を記事にするという、いま考えれば無謀とも言える潜入調査を行いました。
繰り返される悲劇になにかしらの対抗措置を取ろうと思ったのが潜入のきっかけで、その熱意が実ってか、それとも皆さまの怒りが飛び火してか、全8部に上る潜入記事は、上質のクオリティと裏側を映し出すリアリティから今で言うところの「バズった」記事になりました。
『永久保存版!ボッタクリサロン潜入調査 その巧妙な手口を身をもって体験してきました!!その壱-発端-』
※タイトルなど内容及びリンク先を一部改めました。どうぞお改めください。
ピンサロという当時はまだ情報が明るみにでない閉鎖的な特異性を生かし、言葉巧みに罠に陥れる巨悪。
ピンサロの魅力を伝え、業界の裾野を広げるためには、「性病のリスク」と並び「ボッタクリサロンへの対抗措置」は避けては通れないものでした。
今さらながら使命感に燃えていた時期です。だからこそあのような危ないこともでき、その結果として反響ある記事を書けたのだと思います。その後、潜入記事は至るところでパクられましたが…
それだけに止まらず、その後も定期的にボッタクリ対策の記事を書き続けました。コロコロと店名を変える卑劣なやり方に対し、そのつど「そのお店はボッタクリです!気をつけてください」と注意を促してきました。
先方からは、そのような事実は無い、事実無根、名誉毀損である。記事の削除及び謝罪を求める。叶わない場合は裁判も辞さず!と脅迫まがいのクレームを受けたことも多々ありますが、それでも告発記事を書き続けました。
ペンは剣よりも強し!
同志の力も借りて多方面から「上野御徒町(新橋)にはボッタクリサロンがある、注意してください」と警鐘を鳴らし続けました。
しかし、このような活動をもってしても被害報告がなくなることはありませんでした。もちろん未然に防げた事件も少なからずあるとは思いますが、水面下で被害は起き続けていました。
ハザードマップも作りました。大型連休、特に年末年始を中心に、さらには関係者に取材して、狙われやすい方(スーツケースを抱えたお上りさん)や対抗策なども口酸っぱく伝えてきました、、、しかし、被害は減るどころか増加したとさえ思うときもありました。
やつらは告発記事をなんとも思っていないようでした。潜入記事を紹介した後も、手を変え、品を変え、名前を変えて、さらには客引きスタッフを大増員し、なに食わぬ顔で平然と営業を続けていたのですから。
一説によると、ボッタクリサロンは、多い時には大手サロンの一日と同程度の売上があるといいます。たった数名の接客で、なんの努力もせずにです。
真面目にコツコツと短い時間の中で一生懸命接客し、イベントや割引など色々な施策を整え、お上に恐れ、女の子のケアに気を病み、様々な気苦労を重ねて、その積み重ねで三桁を超える本数を叩き出し、やっとそれなりの売り上げが出る薄利多売の商売、それがピンサロです。
それを、脅迫と恫喝を織り交ぜただけの「たけのこ剥ぎ」に許していいのでしょうか!いいわけがありません!!
これまで何人も被害者が所轄の警察へ駆け込みました。私も匿名で通報したことがあります。しかし、実際に被害が出ているにもかかわらず、これまで何の対策も取られてきませんでした。
ボッタクリ店からお上へ賄賂が手渡されているのでは…そう思ってもおかしくないほど無策でした。
が、、、ついにです!ついにここへ来てお上が重い腰をあげたのです!!
街から客引きが消えた!?
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、ここ最近 上野の街からボッタクリが姿を消しました。実はいま営業していないんです。店舗周辺に多数いた客引きもまったくといっていいほど姿を見ません。しかもこれは、ボッタクリサロンだけに限ったことではありません。
湯島界隈から仲町通り、中央通りに広く分布していた客引き(一部飲食専門含む)が忽然と姿を消したのです。
これはいったいどういうことでしょうか。違法風俗店だけでなく街から客引きという客引きが突如消えたのです。
この背景には、ひとつの事件がありました。
以前より同地区界隈で問題になっていた執拗な客引き行為に対し、文京区と台東区が個別に条例を制定、さらなる罰則を持って取締りを強化。そして、その本気度を見せつけるために、本来現行犯のみでしか逮捕してこなかった「(飲食店への)客引き行為」を後日逮捕しました。
当時、夕方のニュース番組でも大きく取り上げられていたので、ご覧になられたことのある方も多いと思います。
この事件をきっかけに同地区の取り締まりが強化、それに前後して周辺から客引きがいなくなったというわけです。
皆さまも目にしたことがあると思います。「客引き防止指導員」というゼッケンをつけた屈強なガードマンが目を光らせている姿を。
この事件の影響が至るところに飛び火して、諸悪の根源であった「ボッタクリサロン」が休業状態に陥ったのです。
これまで何もしてくれなかったお上が、区が条例を強化した途端に動く、というのはなんだか得心の得ないことではありますが、公権力の縦のバランス、国ありきの公務員ですから、そのあたりは致し方のないところなのでしょう。
ー安心してはいけません。条例の効果は一時的
つい先日、改めて上野の街を散策してきました。
アメ横裏通りから御徒町へ、春日通りに入り湯島から仲町通りを経て中央通りへ出、そこからボッタの中心街へ行くと、、、見事に誰もいません。
例のボッタクリサロンは全てが店を閉めており、店頭に必ずいた人相の悪い客引きもまったくおらず、周辺にも皆無。さらに言うなら仲町通り入り口に多数たむろしていたDQN系の客引き兄ちゃんすら、人っ子一人誰もいませんでした。
条例強化から一ヶ月。お上の狙い通り上野御徒町から違法な性風俗店及び客引きが消滅しました。
不思議なものです。いればいれでうっとしかった客引きですが、いなければいないで、どこか寂しさも感じるのですから。。。
違法な飲食店や性風俗店に呼び込む客引きは滅して当然ですが、飲食店へ誘致する(健全な?)客引きまでいなくなると街に活気がないように感じたのも事実。
そもそも上野はアメ横に代表されるように、下町の飲食街です。そこには活気ある呼び込みがいて、という古来からの文化もあると思います。
とはいえ、今の時代は客引き行為自体がダメですから。これも時代の流れなのでしょう。
しかしながら、これでもう安心かというと、それは違います!まだまだ安心できません。
なぜならこの手の条例は、効果が一時的だからです。過去の例を見てください。新宿や渋谷のスカウト問題から迷惑防止条理が施行されましたが、いまどうですか?
新宿、渋谷、池袋にスカウトはいませんか?客引きはいませんか?そんなことないでしょう。
歴史が証明するように、この手の条例は時間が経てば経つほどうやむやになっていきます。効力が薄くなります。そして、ほとぼりが冷めた頃合に、待ってましたと客引きがまた出没してくる。
ぼったくりサロンに関しても同様です。現在、休業しておりますが、それも一時的です。ほとぼりが冷めるまでの目くらませ、言うなれば冷却期間。
しばらく地下に潜っておとなしくしておこう!そして、ほとぼりが冷めたころにドカンと行こう!
今はそういう状態です。
では、冷却期間はどのぐらいか?一ヶ月か、二ヶ月か、それとも半年か…それは今のところ分かりませんが、もしかしたらもうすぐにでも再開するかもしれません。
考えてもみてください。時は今12月、一年でもっとも忙しい書き入れ時です。目の前にはネギをしょった鴨がわんさか歩いているのです。そんな状態をやつらが放っておくでしょうか。
もしかしたら明日にも、いや今日にも営業を再開しているかもしれません。表面上は閉めた体をとっておきながらも本当は裏で営業していて、こそっと隠れて対応しているかもしれません。
ボッタクリ店ってしぶといんです。ひとたび甘い汁を吸っちゃうとなかなか抜けられないんです。だから、必ずまたやると思います。今でこそおとなしいですが、私はすぐにまた再開すると予想しています。
特にこれからの季節は書き入れ時です。多少のリスクを背負ってでも実を取りに来ることは大いにあるはずです。
我々も季節柄お酒の機会が増えて、財布の紐も緩んで、お上りさんも増えてくる。それに一度おとなしくなっているだけに、また条例強化を知っているだけに、お客さんのなかに油断が生まれているかもしれません。
だからこそ今再び、この時だからこそご注意ください。
今一度…
上野御徒町(湯島)にはボッタクリ店が存在する!キャッチは100%ボッタクリ!
そう心に強く認識ください。
では今日はここまでにしておきます。後半では、『ボッタクリ撃滅に関わる裏話』をお届けいたしますので、どうぞお楽しみください。