場所は千住の飲み屋街。酔客が横から横へとはしごをすれば、カップル達はカウンターで見つめ合う。
外ではリーマンの団体がキャッチに声を掛けられて、それを気にしながらもキャッチとは目を合わさずに、声を掛けられても素知らぬふり。それでいて何かを探すように周囲を見渡す孤高のオヤヂ。
傍から見たら怪しい人物この上なし。その男の名はバカイチ。数々の修羅場を潜り抜けてなお場末の魅力を再発見する者なり。
しかし、ただいま、心ここにあらず。
北千住『セブンスター』の闇の中、いま二次元たちと三次元で相対する!!
ここまでのあらすじはこちらから。
⇒「【シリーズ場末をゆく】二次元の異次元サロン・北千住『セブンスター』その壱~真心接客と宵闇の恐怖~」
素敵やん!イケるやん!
待機を続けるなかで次第に目が慣れてくると、ふたつ前とそのひとつ先に同志がいるのがわかった。残るひとりは、はるか後方。L字に曲がった先にいるようだ。
ちょうどわたしが入場した頃合いで入れ替えのタイミングだったようで、受付の老紳士が渋い声でフラワーコールを告げた。
5分前ではなく3分前のコールだった。
その直後、真っ暗闇に女性のようなシルエットが浮かび上がった。
「ありがとうございます。ちょっと待っててくださいね。もうひとり来ますから」とでも言ったのだろうか。
状況的には1回転目が終了した頃合いだろう。
声のしたほうから人影が近づいてくる。待機場は入口そばにある受付台の横で、わたしは入口から最も近いシートに待機している。
目が慣れてきたとはいえ、外は闇。しかし入口から漏れる光でそこだけ少し明るい。
チャンスがあるなら一瞬だ。
バタバタと駆け寄る足音が次第に大きくなり、光の漏れる場所に人影が伸びてくる、、さぁ影の本体は、女か、それとも もののけ の類か…
気づかれぬよう、そぉーと光の先に視線を移すと、、、なんと!!?
イケていた!!
長身でグラマー、胸も巨乳。高いヒールが美脚をさらに際立たせ、背筋もシャンと伸び、声色も張りがあって若々しい。
「えっ(次は)もうですかっ!? あー早くしなきゃ、急ぎまーす」
静かな店内に似つかわしくない声のボリューム。しかしその声は愛嬌に富んでおり、仕事への熱意に溢れている。急ぎ慌てる仕草から新人なのか…とも連想された。
肝心の年齢は、推定25~7歳あたりだろうか。
そういえば、今日の出勤に新人がいたな。確かコメントは…
「健康的且つ官能的なフェロモン全開のセクシーギャル系」
ドンピシャだった。後にして思えば二次元イラストも、それに近しいような気がする。
スナックキャラはオヤジ受け最強
残念ながら彼女はこのあと指名が入っており、わたしにつくことはなかったが、 移動先(このあと後方のシートに移動させられる)の隣でプレイをしていたため、おおよその内容は知ることができた。
人懐っこく明るいタイプで、とにかくよくしゃべり、よく笑う。下ネタだってOK。隣どころか店全体に声が響いていても気にしないあっけらかんとした性格。
先月末に入店したばかりのようで、まだ何もわからず、「全然慣れなーい。」と明るく語っていた。そのためか、緊張を紛らすようにトークしていたような印象さえする。ところが、プレイに入ると一転して無口。小気味のいいバキューム音と唾液音が会話の代わりに響き合っていた。
わたしなりにコメントを補足するなら…
『セブンスター』在籍「○○」ちゃん。いまはまだ新人研修中。お仕事に慣れるためトークもプレイも全力投球。性格は明るく元気で、グラマーなスタイルも健康的。ルックスも全然悪くない。雰囲気的には、スナックの人気看板娘といえば想像もしやすいのではないだろうか。あっけらかんとした表裏のなさそうな接客が、場末を愛する一癖も二癖もありそうなオヤヂの心を掴んで離さないだろう。
年増と場末の切っても切れない関係
彼女を見たことで、不安は大きく解消されつつあった。しかし、ここは場末と思しき北千住『セブンスター』ことはスムーズに運ばない。
数分後、再びマイクアナウンスが流れた。次はお時間終了とスタンバイのコールだ。スタンバイはさっきのギャルに向けられたものであるため、そこは気にしない。
問題はお時間終了のコールだ。いったいどんな女性が戻ってくるのか…
再び暗闇にシルエットが浮かぶ。ツカツカとしたヒール音が高鳴り、朧げながらも女性らしき姿態が見えた、、次の瞬間!?
お、オバ(ぁ)サン!?
ほんの一瞬しか確認できなかったが、漏れる光に照らされたシルエットは、不安を増幅させるには十分なインパクト。
黒のワンピースを着用し、細身であることは確認できた。だが年齢は隠しきれない。察するに40代。一瞬捉えた髪質やふくらはぎの張り具合を考慮すれば40代後半だろうか。もしかしたら50歳以上もありうる。
場末のマリア
いま現在、『セブンスター』に何人の女性が待機しているのかわからないが(待ち時間と同志の人数を考えると推定3人)、現状を考慮するにほぼ間違いなくわたしの相手は彼女であろう。
なまじさっき見たギャルが良かっただけに淡い期待をしてしまったが、現実はこんなもの。風俗で過度な期待は良くないと言われるが、そもそも場末に期待するなんて、現実逃避もいいとこだ。
半ばあきらめ気味に、半ば分かっていたように、それでも微かな期待を失うことなく気持ちを前向きに、、覚悟を消めた。。
その後、後方のシートへと移動をお願いされた。
「申し訳ございません。もう少しだけこちらでお待ちください。プレイもこちらで行われますので…」
老紳士は腰の低い態度で伝えるや否や慌ただしく受付へ戻り、案内コールとフラワーコールを立て続けに告げた。
案内はわたしのシート番号だった。そして、予想通りさっき見たであろうオバさんがわたしのもとへと歩みよってきた。
「お待たせしました。よろしくお願いいたします」
艶のある落ち着いた声。ワンピースから延びる細い足は思いのほか綺麗で、肌の張りこそ多少突っ張った感もあるが、高いヒールが似合うとてもしなやかな美脚だった。
そんなことよりも、気になるルックスだ。。意を決して顔を上げてみると…
とても綺麗だった。
優しさというか慈しみのある柔和な笑顔。綺麗に手入れされたパサつきのないしっとりした黒髪。目尻などは年齢を感じさせるが、それでも十分に若々しさを保っていて、なにより雰囲気がエロ優しい。
綺麗と評判の友達のお母さんのようでもあり、それでいて不倫に走ってしまいそうな危うい色気もあり、(いまもそうだが)昔は超美人であったことが容易に想像できた。
このまま和服に着替えれば、高級料亭の女将でも通用するだろう。ドレスを着せればちょっとした銀座のママにでもなれそうな、年齢に応じたオンナの色気と優しさが体からにじみ出ていた。
誰に似ているかと問われれば、即答で「風吹ジュン」と答えるだろう。参考画像を添付しておくが、限りなく近いと思っていただいていいだろう。
わたしの息子の評価も上々だ。
全然イケる!!
すなおにそう反応していた。
つづく。
to be continued
⇒次回、現代版失楽園、、優しい優しいプレイに心が洗われて、現れたふたりめに下町を感じた。。
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